消費される音楽

10月26日木曜日。 先日読んだ本の中で、昨今の音楽は何かをしながら鑑賞されていてインスタントに消費されているといった、そういう行動を咎めるような主旨の文章があった。確かに移動中にイヤホンをつけて、SNSを見ながら、歩き … [Read more…]

救済の音色

3月21日月曜日。 先日、とある施設に招かれての演奏会。一口に「演奏会」と言っても、コンサートホールに観客を招くこともあれば、我々が各所に出向いて行うチャリティーコンサートもある。閉塞感のある時代が訪れて幾星霜、音楽の力 … [Read more…]

穀雨とめぐみ

4月24日土曜日。2020年は散々であった。そして今も、である。 芸術鑑賞は自らの意志で、しかしその世界に入ったなら黙って身を委ねる能動的かつ受動的な相反する動作であると考察。控えなければならない、しかしソトと繋がってい … [Read more…]

それぞれの国

久しく棄てて顧みなかったこの日記を開いて、筆を把ってこれに臨んだのは何の為めであるか。或る閲歴を書こうと思ったからではないか。なぜその閲覧を為す勇気があって、それを書く勇気がないか。それとも勇気があって敢て為したのではな … [Read more…]

思い出の地

3月24日金曜日。冬の寒さを前面に押し出しつつも、春の暖かさをのぞかせる、そんなゆったりとした天気である。私はこの思い出深い箕面のメイプルホールの入り口前に立っていた。 今日は定期演奏会の本番である。正確にはこの一週間で … [Read more…]

田園と凍土

1月23日月曜日。 嵐のような年末年始が過ぎ去った。 今年はちゃんと里帰りをしようということだけは決めていた。だから昨年末はまとめて休みにした。12月22日に帰省をし2週間近くもの間、鳥取にいた。 ただ別に早く戻ったから … [Read more…]

熱情の泉

12月14日水曜日、今回の定期演奏会の曲が初めに渡されたのはこの日。 外には冷たい雨が降っていて、何とも暗い空色の日であった。 「メンデルスゾーン。」私はこれまでこの作曲家の曲たは幾度となく出会い、そして演奏をしてきた。 … [Read more…]

運命の滝壺

3月24日金曜日、19時。まばゆいスポットライトの光、横眼には視界の一面に広がる観客の波。 いつもどおりの光景である。 またこの日がやって来た。 私が所属している『関西センチュリー管弦楽団』の定期演奏会である。 もう今回 … [Read more…]